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携帯電話がつながらない本当の理由

2011年12月下旬の年末に、中経出版より次のような本を出版することができました。

『携帯電話がつながらない本当の理由』
−携帯・スマホにかかせないデジタル通信の基礎知識−

 

本著はビジネス・教養のジャンルに分類されていますが、書店ではネットワーク・通信といった専門書の棚に並んでいるようです。初版が5,000部程度のため、書店に1冊程度しか置いていませんので、なかなか見つけにくいかと思いますが、もし見つけましたら手にとっていただければ幸いです。

本著につきましては、いままで出版された多くの電気通信系の本とは異なり、通信をとおしてデジタルというものを今一度、見直してみようというコンセプトの下、出版企画を開始いたしました。出版編集者の方と初めて打ち合わせをさせていただいたのが、2010年7月頃だったと記憶しています。

そのコンセプトを固めるまでには結構な時間を要しましたが、それを引き出してくれたのが中経出版の編集者の方でした。その後、構成すなわち目次やタイトルやサブタイトルを決めるまでにも長い時間を要しました。コンセプトや構成や方針が決まって、本格的に内容を書き始めたのが、2011年1月頃だったと思います。

書店に並んだのが2011年12月下旬の年末でしたから、本格的に書き始めてから約1年かかったことになります。その間、過去に例のない東日本大震災や原発事故や超大型台風などといった災害に直面して、途中で心が折れそうにもなりましたが、最後まで手を抜くことなく、やり遂げることができました。それも出版編集者や周囲の方たちのお蔭だと思います。

本著は、約1年半という長い時間をかけて出版編集者と共に作りあげたものです。確かに本著の内容を具体的に書いたのは私でしたが、本著はお二人の編集者とイラストレーターやデザイナーの方たちとの共同出版物だと私は考えています。

また、あれだけのボリュームのある理工書を出版するという意味では、出版社にとって本著の出版は大変なチャレンジだったと思います。改めて感謝いたします。

他にはない本著のポイントが幾つかありますので、ここでご紹介させていただきます。

先ず第1章では、身近なデジタル通信の入口として、いまや通信の主役になった携帯・スマホにおける電波を使った通信から説明を開始しました。特に、携帯・スマホで見られる身近な疑問点をピックアップして、それらを中心に構成しました。

そして第2章では、いままでの通信の主役だった固定電話の通信方法について説明しています。この固定電話におけるデジタル通信方式が、実は通信の基本になりますので、携帯・スマホやIPであっても知っておくべき基礎知識となります。それは、固定電話の通信方式を変えたり、崩したりすることで、新しい通信方式へと進化するといった側面があるからなのです。

第3章ではデジタルそのものについて、特にパソコン上でデジタルがどのように動いているのかについて説明します。第4章ではデジタル通信の基礎技術(符号化・変調・多重分離や通信方式や光通信など)について、第5章ではデジタル通信の最新の動向(ワイヤレス・ブロードバンドやNGNなど)について、第6章ではデジタル通信の将来像について、それぞれ説明します。

いままでの類書にはない本著の大きな特徴として、最新のテクニカルターム(技術用語)を単に羅列したり紹介したりするのではなく、その根本原理(本質)を誰でもが分かるように優しい文章で説明している点が挙げられます。難しいことを難しいままに説明することは、実は容易なことなのですが、それではいままでのものと同じです。今回は、いかに優しく説明できるかが私にとってのチャレンジでしたし、それによって私自身の理解もさらに深まりました。

また、本著は単に技術知識のみならず、様々な通信におけるビジネスモデルや情報通信政策などについても言及しておりますので、その意味でも、本著はビジネス書だと私は思っています。

本著を書く上で一貫した考えをもって取り組みました。インターネットやモバイルがなくてはならない現代社会においてデジタルの本質を知ることは大変重要ですが、人にとって大切なのは五感で感じることのできるアナログであって、あくまでもデジタルはそのための重要な手段だということです。

デジタルを大事にするあまり、人をないがしろにすることは本末転倒です。それでは当に「へぼ将棋、王より飛車をかわいがり」です。その意味で、今後に向け、考えるべきことは、「人に優しいデジタル通信」というコンセプトなのです。

デジタル通信の環境が整備されれば、されるほど今後益々、デジタル化される対象が増えていきます。それは「デジタル化バブル」であり、通信による「デジタル革命」なのです。「デジタル革命」という視点で、過去から現在までの通信の進歩や、現在のトレンドや将来の予測についても説明しています。

最後に、以下URLのとおり中経出版様のお計らいで、出版記念セミナーを開催させていただくことになりました。このホームページをお読みいただいております方には、デジタル通信の知識の有り無しにかかわらず、是非、お越しいただきたいと思います。来て良かったと感じていただけるような内容にするつもりです。

http://www.chukei.co.jp/data/pdf/keitai.pdf

(2012年1月22日 松野恭信)

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