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平成22年7月9日
信勇会 第3回 開催状況

テーマ 営業組織における成果主義からプロセス主義へのシフト

数字管理と行動管理の違いとは?

具体的な行動目標の設定とは?

行動を変えるには習慣や考え方や発想を変えなければならないか?

 

ディスカッションの状況

数字管理と行動管理の違いとは?

予算管理と行動管理の違いおよびその使い分けは、社員の技量や成熟度よりもモラルによるところが大きいのではないか。また、組織が大きくなればなるほど単年度予算という枠組み設定自体に問題が噴出する。特に、現場よりも管理部門が深刻である。

大組織における評価手法として成果主義が挙げられる。どのような方法で評価し、どのように私たちに反映しているのか分かりにくい。そもそも、人の仕事をシステムに合わすのはいかがなものかと思う。プロセスが分かりにくい。

組織が中長期の視点を失い当面の利益に終始し始めると社員の質が変わってきた。高い技量を持つ社員が徐々に減り、何の特徴も持たない社員が増えた。

成果主義は数字による評価なので平等といえる一方、行動による評価はその方法が難しい。成果主義において、運・不運を含めた目に見えない要素をどのように結果に反映させるのかが課題である。

行動管理の前提は結果であり、結果を意識することが大切である。

現状では何を基準にして我々を評価しているのかよく分からない。

数字管理と行動管理に分ける意味はないと思う。重要なのはPDCAの前段の指針や理念などである。それはアプリケーションとOSの関係に似ている。数字管理と行動管理のどちらが良いとか悪いとかではない。

数字管理と行動管理の是非については、組織の視点で見るのか或いは個人の視点で見るのかによって変わってくる。両方ともに必要である。

数値化できないものを無理やり数値化しようとするのは果たしていかがなものか。要は、目に見えないものをどのように評価するのかが重要である。そのためにはマイルストーンの手法が有効である。ゴールを目指した長い工程の細分化である。数字よりも何をやらなければならないかであり、個人と組織のクロスオーバーを意識するべきである。また、今の日本に一番欠けていることだが、新たなことをした人に対する評価は大切である。

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具体的な行動目標の設定とは?

若い世代は言われたことしかやらない。何の工夫もない。言われないと分からない。踏み込んで考えない。それらは会社に愛着がないことから派生するのではないか。さらにその根本原因は、会社(あるいは上司やその上の上司)の評価基準が曖昧なことの中にあるような気がする。

基本的には「月1千万円の売り上げを作れ」といった数値目標だけでもよいと思う。そのための具体的な行動は担当者に考えさせればよい。その担当者の気づかないことをサジェストすればよい。

行動管理で大切なのは顧客満足に結びつかせることである。

ガリバーインターナショナルの羽鳥さんが、以前アメリカで約4,000km以上の距離を約100日間で走破した。その話を聞いた時に感じたことだが、結果ありきの行動管理が大切ではないか。要は、やると決めた以上は腹をくくって足元だけを見て進めばよい。覚悟を決めた後は基本行動だけを繰り返しやり続けることが重要である。

以前働いていた特許事務所での経験だが、成果主義による報酬制度を導入したところ同じ事務所の仲間が困ろうとも誰も助けようとしなくなった。事務所が単なる個人の集まりになってしまった。それは結果的に顧客に迷惑をかけることに繋がり、最終的には報酬制度を緩和した。そのように成果主義だけでは弊害が多く駄目である。その一方で、努力賞も必要だがそれだけでも駄目だ。

個々に対する教育や啓蒙が大切だと思う。成果主義を取り入れたため組織内でお互いに伝授し合わなくなった事例は多い。以前には成果主義を取り入れた三井物産では既にそれを撤廃している。お互いの助け合いがなくなり、チームとして機能しなくなったからである。三井物産では個人目標を撤廃し、部署としての目標設定だけにしている。その意味では、成果管理主義よりも行動管理主義が大切ではないか。あまりにグローバルスタンダードといった風潮に流されすぎている。

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行動を変えるには習慣や考え方や発想を変えなければならないか?

そんなに簡単に習慣は変わらない。モチベーションの問題ではないだろうか。顧客の立場になって考えれば多少は変わるかもしれないが、考え方のプロセスを変えるのは難しい。

会社勤めの人、特に大企業社員にとっては理念が大切になる。逆に、行動目標は大企業社員よりも独立自営の人にとってこそ難しいテーマではないだろうか。そして、根本的なものへの回帰が重要である。

独立した時に習慣を変えたのだが、それは先ず付き合う人を変えてみたということだ。地元商店街の人たちや政治家たちへと付き合う人を変えた。そして、ゴルフも始めてみた。そのようにしたら考え方が変わった。習慣とは付き合う人の種類に応じて変わるものかもしれない。

特に組織において、自らの力で発想を変えるのは難しいと思う。そのためには共通認識が必要である。企業理念や行動指針や事業計画も全社員に向けた共通認識かもしれない。

韓国大企業サムソンのように外部の力を利用するのは重要である。環境を作れば習慣も変わるとは思うが、自らの力でそれを作るのは難しいのではないか。発想を変えるとはその人の持つ本質的なものにかかわることである。すなわち、直感的なことだと思う。今まで積み重ねてきた固定観念による思い込みよりも直感を信じた方が良い場合もある。それは教育のせいでもあるし、教育次第ともいえる。

以前、研磨剤の開発に関わっていたことがあった。性能は良いのだが何故か売り上げが伸びないでいた。試行錯誤を繰り返しても理由は分からなかった。ところが、ふとしたことからその理由が分かった。性能とは全く関係の無い研磨剤の色の問題であった。色が濃すぎたのであった。研磨剤が飛び散り服に付着した際に色が目立ちやすいからというのである。開発側にとってそんな何気ないことが売り上げ低迷の原因だったのだが、それは現場から上がってきた情報の中にあった。現場からの声には多くの情報が潜んでいるが、発想を変えていかに必要な情報を吸い上げるかがポイントである。すなわち、顧客の立場になっていかに考えるかである。

人の行動管理は難しい。考え方や発想の先にあるものは生き方ではないか。その意味では、根本を押さえておけば行動を押さえることができる。部下の行動を把握しようと思えば、その部下の根本(生き方)を理解する必要があると思う。習慣など簡単には変えられない。それだからこそ、変えることができる時や変えなければならない時に変えればよい。そのためには自分自身の中に多くの引き出しを持つ必要がある。常に引き出しを増やし続けることが重要だと思う。 

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